スマホについて調べていると、「のりかえ」や「MNP」という言葉をよく目にすると思います。
「そもそもMNPってなんなの?」
「のりかえってどんなメリットがあるの?」
と疑問をお持ちのあなたに、本記事では以下について元スマホ販売員の筆者がわかりやすく解説していきます。
・MNP(のりかえ)とは?
・MNPをする際の注意点
・スマホを乗り換えるときのポイント
MNPとは
MNPとは、My Number Portability(マイナンバーポータビリティ)の略で、
今の携帯電話番号のまま、他の通信会社に乗り換えることです。
昔はMNPという制度がなかったため、スマホの会社を変えるたびに電話番号が変わってしまい、そのたびに友人や職場に電話番号が変わりましたと連絡しなければいけませんでした。
今ではMNPが出来るおかげでスムーズに他社への乗り換えができるので、より自分にあった通信会社をかんたんに選べるようになりました。
MNPをすべき理由は2つ
MNP(のりかえ)を検討中の方に向けてですが、MNPをしたほうがいい理由は2つしかないです。
逆にこの理由に当てはまらなければ無理に乗り換えない方が良いと思います。
今より料金を安くしたい
月額料金が高い、今より料金を安くしたいと思うのならMNPがオススメです。
他社に乗り換えることで、キャンペーンによる割引やキャッシュバックなど、様々な特典を受ける事が出来ます。
特に今より劇的に料金を安くしたいなら、格安SIMやMVNOへの乗り換えをオススメします。
今の会社の電波が悪すぎる
通信会社において一番重要なことは、「電波がちゃんと入るか」です。
ここが悪くてはどんなにいいプランやいいサービスを提供していても話になりません。
今使っている会社の電波が悪すぎるのなら、すぐに乗り換える事をオススメします。
MNPする際の注意点3つ
なんの準備もしないで他社へ乗り換えようとすると、失敗して後から後悔する事が多いです。
注意するべきポイントは押さえておきましょう。
1.スマホのバックアップを取っておく
新しい通信会社でスマホ自体も新しくする場合、今のスマホのバックアップは必ずとっておきましょう。
特にLINEや写真フォルダなどのバックアップは取っておいた方がいいです。
2.キャリアメールアドレスは使えなくなる
キャリアメールアドレスとは、「@docomo.ne.jp」「@softbank.ne.jp」など通信キャリアのドメインを持つメールのことです。
会社が変わればこれらのアドレスは使えなくなるので、
サイトに会員登録しているアドレスなどは、事前に「Gmail」や「Yahooメール」など無料アドレスに変更しておきましょう。
3.解約金がかかる場合がある
大手通信キャリアで古いプランを利用している場合、MNPをすると解約金として9,500円(税抜)を取られる場合があります。
ただし、2019年9月以降に発表されたプランを利用している場合、解約金は0~1,000円までと大幅に下げられています。
自分の通信会社のホームページなどで解約金がいくらかかるプランなのか、確認してみましょう。
2019年10月に改正された電気通信事業法により、「定期契約の解約金上限は1,000円まで」と定められています。
新しいプランを利用している場合は、解約金が0円の場合もあるので確認してみましょう。
MNPに必要なもの
MNPで他社へのりかえる際に必要なものをまとめました。
ここにあるものを持って申し込めば、基本的に問題なく手続きが出来ます。
・身分証明書(運転免許証またはマイナンバーカード)
・クレジットカードまたは銀行キャッシュカード
・MNP予約番号
・SIMロック解除済みのスマホ本体(今のスマホをそのまま使う場合)
身分証明書に関しては、基本的に上記のもので事足りるはずですが、契約者が未成年の場合や代理人が契約する場合は若干異なります。
以下の記事を参考にしてみてください。
MNP予約番号は事前に取っておく
■MNP予約番号
・取得方法:電話・WEB・店頭
・取得自体:何度でも無料
・発行手数料:MNP完了時に2,000円
・有効期限:15日間
MNP予約番号とは、これから他社に電話番号を引き継ぐため、今使っている通信会社から発行してもらう番号のことです。
発行自体は何度でも無料ですが、MNPが完了すると元の通信会社から発行手数料として2,000円が請求されます。
また、有効期限が10日以上余っていないと受付が出来ない通信会社もあるので、自分がMNPする先の通信会社の受付条件も確認しておきましょう。
取得自体は、電話やWEBから出来るので、MNP申込をする直前で取得がオススメです。
■MNP予約番号取得方法
キャリア名 | 取得方法 | 受付時間 | |
ドコモ | 携帯電話から | 151 | 9:00 -20:00 |
一般電話から | 0120-800-000 | 9:00 -20:00 | |
WEB | 「My docomoサービス一覧」→「各種お申込・お手続き一覧」→「ご契約内容確認・変更」→「携帯電話番号ポータビリティ予約」から取得 | 9:00 -21:30 | |
ドコモショップ | お近くのショップにて | 店舗により異なる | |
au | 携帯電話/一般電話 | 0077-75470 | 9:00 -20:00 |
WEB | My au TOP →画面上部「スマートフォン・携帯電話」 →ご契約内容/手続き→お問い合わせ/お手続き → MNPご予約 | 9:00 -20:00 | |
auショップ | お近くのショップにて | 店舗により異なる | |
ソフトバンク | 携帯電話から | *5533 上記番号がかかりにくい場合の番号 東日本地域:022-380-4380(有料) 関西地域:06-7669-0180(有料) 中国・四国・九州・沖縄地域:092-687-0010(有料) |
9:00 -20:00 |
My SoftBankから | My SoftBank →各種変更手続き→ MNP予約関連手続き | 9:00 -21:30 | |
ソフトバンクショップ | お近くのショップにて | 店舗により異なる |
スマホをそのまま使うならSIMロック解除
■SIMロック解除
手続方法:店頭・WEB
手数料:店頭→3,000円 WEB→0円
大手通信キャリアのスマホは、他の通信会社のSIMが使えない様「SIMロック」が掛かっていいるので、
のりかえ先でも同じスマホを使う場合にはSIMロック解除をする必要があります。
店頭で手続きをすると手数料が取られるので、WEBでの申込がオススメです。
■ドコモの場合
1.My docomoにログイン後、各種手続き内の「SIMロック解除」を選択
2.スマホのIMEIを入力(IMEIは通話画面で「*#06#」と打つと出てきます)
3.「SIMロック解除を申し込む」にチェックし、解除コードを取得
4.iPhoneの場合:MNP後新しいSIMを挿して完了
Androidの場合:MNP後初期設定で解除コードを入力し、完了
■auの場合
1.公式サイト内の「SIMロック解除のお手続き」からMy auにログイン後、端末のSIMロック解除可否を確認
2.可能な場合、画面左上のチェックボックスにチェック
3.「次へ」をタップし「この内容で申し込む」をタップ4.iPhoneの場合:MNP後新しいSIMを挿して完了
Androidの場合:MNP後初期設定で解除コードを入力し、完了
■ソフトバンクの場合
1.My SoftBankにログイン後、「契約・オプション管理」から「SIMロック解除手続き」を選択
2.スマホのIMEIを入力(IMEIは通話画面で「*#06#」と打つと出てきます)
3.「解除手続きをする」をタップし、解除コードを取得
4.iPhoneの場合:MNP後新しいSIMを挿して完了
Androidの場合:MNP後初期設定で解除コードを入力し、完了
また、SIMロック解除をしてもMNP後の会社のSIMに対応していない場合もあるので、事前に使える機種なのかホームページで確認しましょう。
MNPするならゼッタイ格安SIM
せっかくMNPをするなら、絶対に格安SIMに乗り換える事をオススメします。
理由としては、以下の3つです。
- 料金が大手キャリアの3分の1以下
- 今のスマホをそのまま使える
- データ消費が少なければさらに節約できる
料金が大手キャリアの3分の1以下
MMD研究所(Mobile Marketing Deta Labo)が発表した「2019年スマートフォンの料金に関する調査」によると、大手通信キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)を利用する方では平均8,451円、格安SIMを利用する方では2,753円という結果でした。
(参考:2019年スマートフォンの料金に関する調査)
平均でも大手キャリアの3分の1の料金で利用できるので、その差は歴然です。
今のスマホをそのまま使える
わざわざ新しいスマホを買わなくても、今のスマホに新しいSIMカードを挿すだけで利用する事が出来ます。
今のスマホを分割で買っていて、支払いが残っている人にとってはありがたいですね。
もちろんSIMフリースマホなど新しい機種を買って利用する事も出来ます。
データ消費が少なければさらに節約できる
大手キャリアにも段階制のプランはありますが、月2GB以上使うなら大容量プランの方が安いなど、データ消費の少ない人にやさしくないプラン設計です。
格安SIMであれば1GB・3GB・5GB・10GBなどそれぞれにあったプランを格安で提供しているので、さらに節約する事が出来ます。
オススメの格安SIM3選
元スマホ販売員の筆者がオススメする格安SIMブランドを3つご紹介します。
・ワイモバイル
・LINEモバイル
・UQモバイル
各ブランドの特徴をかんたんに説明します。
1.回線安定性とサポート充実のワイモバイル
ワイモバイルはソフトバンクのサブブランドとして展開される格安SIMブランドです。
最大の特徴は、以下の3つです。
- ソフトバンクの自社回線を使用する事による安定性
- 全国1,500店舗以上で充実のサポート体制
- 一回10分以内の国内通話がかけ放題
格安SIMの中でも自社回線を利用しているブランドはほとんどないです。
実店舗が全国各地にあるので、困ったときはすぐ相談に行けるのもありがたいですね。
公式サイトはこちら
2.SNSデータフリーがスゴイ!LINEモバイル
LINEモバイルは、皆さんお馴染みのコミュニケーションアプリ「LINE」が提供する格安SIMブランド。
最大の特徴は、以下の3つです。
- ドコモ・au・ソフトバンク、大手3キャリアの回線に対応
- LINE・Instagram・TwitterなどのSNSデータフリーオプションあり
- 格安SIMでは珍しい、LINEのID検索・年齢確認が可能!
大手3キャリアの回線に対応しているので、どの通信キャリアからも乗り換えが簡単です。
また頻繁に使う事が多いであろうLINE・Instagram・Twitterなど7種類のSNSがデータ消費なしで使い放題になるオプションが月額480円とめちゃくちゃオトクです。
さらに、基本的に格安SIMではできないLINEのID検索・年齢確認も、同じ会社のラインモバイルなら可能になっています。
一般的に、大手携帯電話会社の回線を借りている格安SIMではLINEの年齢認証を行うことができません。
しかし、LINEが運営している「LINEモバイル」なら、年齢が18歳以上であればID検索を利用することができます。
(出典:LINEモバイル)
公式サイトはこちら
3.安定性とデータ容量繰り越しが便利なUQモバイル
UQモバイルはauのサブブランドとして展開される格安SIMブランドです。
最大の特徴は、以下の3つです。
- au回線を使用する事による安定性
- 余ったデータ容量は翌月に繰り越し可能
- 通話なしのデータSIMプランが選べる
こちらもワイモバイルの様に大手キャリアのサブブランドのため、回線速度は安定しています。
また、データをあまり使わなかった月は翌月に繰り越し出来るのがありがたいです!
公式サイトはこちら
まとめ
- MNPは番号そのまま他社に乗り換える事
- MNPの前にバックアップ・MNP予約番号は取っておこう
- MNPをするならゼッタイ格安SIMがオススメ
せっかく他の通信会社に乗り換えるなら、オトクに使えたほうがいいですよね。
賢くMNPを活用して節約していきましょう!